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zoom RSS 三島由紀夫の内的風景

<<   作成日時 : 2007/08/08 17:59   >>

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 2007年8月8日
 第6回

 「荒野」からの声  (その5)

 不法に侵入したからとはいえ、三島も今までに見たことのない程「すさまじく蒼褪めた顔」をし、文中の言葉を借りれば「狂気」に至るまでの底知れない孤独に陥っていた青年。そして青年のその孤独を三島は一瞥で見て取っていた。しかも「私自身も、かつて、さういふ孤独を知らぬではない」と三島に書かせた孤独。
 このような孤独は、それのみが原因だとは言い切れないまでも、同性愛という性的指向にがんじがらめになっていることに最も多く由来するのを、三島はいわば直感的、体感的に見通したのだ。そう考えると、前述した、青年が聞こうとした「本当のこと」の中味を、三島は青年がそれを始めて口にした時点で直ちに了解した、と断言したい思いに私は駆られる。
 2006年の現在から40年程以前の、この作品が書かれた1966年の時点で、青年の正確な年齢は分からないが、二十代の半ばから後半位だろうか。この青年とおおよそ同世代の私には、二十代に入ったあの頃、同性愛者である自分を引き受けなければならないことが、どれ程の孤独と向き合わなければならないことだったかは、経験的に分かる。

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