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zoom RSS 幕末、明治期の日本人の男の裸のいとおしさ

<<   作成日時 : 2013/07/01 15:27   >>

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画像(その2)
 『セイラム・ピーボディー博物館蔵 百年前の日本 モース・コレクション[写真編] 構成:小西四郎+岡 秀行』と『セイラム・ピーボディー博物館蔵 モースのみた日本 モース・コレクション[民具編] 構成:小西四郎+田辺 悟』という二冊の本を読んだ。前者は1983(昭和58)年が初版、私の所持しているのは、2005(平成17)年刊の普及版初版第2刷。後者は1988(昭和63)年が初版、私の所持しているのは、2005(平成17)年刊の普及版初版第1刷。ともに小学館刊。
 東京の大森貝塚の発掘などで知られた、アメリカの動物学者エドワード・S・モース(1838《天保9》年〜1925《大正14》年)は三度来日したという。最初が1877《明治10》年、二度目が1878《明治11》年、最後は1882《明治15》年。博物館名に使われている「セイラム」は彼が没したアメリカの地名、ピーボディーは銀行家の名前とのことだ。
 左上段の画像は、上記の前者の書物から私が撮ったものだ(P.88)。「代掻と踏車 1890年頃」と題され、「田植えに先立って、右手前の裸の農夫は踏車(ふみぐるま)で田に水を張っており、左方では馬鍬(まぐわ)で代掻(しろかき)がおこなわれている」という説明が付されている。加えて、この写真の中には同時には用いられない農具が使われているなど、演出されているという指摘も記されている。撮影者の名前は不明。
 そうした事柄はそれとして、右手の踏車に乗る褌をした農夫の、硬めの筋肉がぎっしり詰まった質朴な総身、とりわけ立褌(たてみつ)で分けられた両の尻たぶ、中でも、画像ではよく見えない右の尻たぶの、やや丸みを帯びた張りのある形と量感に私は一番惹きつけられる。
彼が踏車を廻している間中、何とか工夫して、彼の後ろで立褌を少しずらし、両の尻たぶを両手で締め、尻の芯に舌を押し当てていたい。彼はくすぐったがり作業ができないと言うだろうが・・・。(笑)
画像 左中段の画像は、やはり上記の前者の書物に載るもの(P.112)。題は「瀬戸内海・五丁艪の舟 1890年頃」。「船首の反(そ)りがさほどでないところを見ると、少なくとも外洋向けの船ではない。おそらく湾内、瀬戸内海で使用された漁船であろう。延縄(はえなわ)など各種網漁に使ったものと思われる。五丁艪(ごちょうろ)の操船は珍しい」と説明がある。撮影者は不明。
 合わせて五人の漁師の中で、少年一人を含め四人は褌一丁だ。日々の漁の中で、五人とも贅肉とは無縁に身が引き締まり、褌とそれぞれの身体がごく自然に寄り添い、互いを引き立て合っている。しかもそうした身体が、海と船と背後の陸の光景総てと静かに溶け合う・・・。どの身も瀬戸内海の生きのいい魚に似てすこぶる美味に違いない。
画像
 左下段の画像は、上中段と同じ書物に載るものだ。(P.132)。「木挽 1880年頃」と題され、「木挽(こびき)職は重労働で知られ、「木挽の一升飯」の言葉も残っている。ねじり鉢巻きにふんどし一丁が彼らの正装であった」と説明が付されている。撮影者は上中段の画像同様不明だ。1880年頃とあるので、上中段の画像より10年程前の明治13年頃撮影されたことになる。
 画像右手、労働のさなかの職人の躍動する下腹を締める褌の白がすがすがしい。力動する盛んな体から噴き出る汗や匂いを存分に吸い取った、飛び切り贅沢な褌だ。
 彼が一日の激しい労働を終え、例えば自宅でくつろぐ時、手も口も我が一身を総動員し、彼の心身の疲れを少しでも取り除き、明日の労働のためにも彼の総身を芯から蕩(とろ)かしてやりたいと思う。

 
 上中下段の画像の中の人物は、いずれも明治初期から中期にかけての日本の男たちだ。それからすでに130年程の歳月が流れている。農夫、漁夫、木挽職。皆、体を使う生業(なりわい)だ。一様に引き締まった質実な姿形が身に沁(し)むようにいとおしい。

 蛇足を一言。ことに上段と下段の画像の私が惹きつけられる男は、向こう向きのために顔はよくは分からない。全体の印象からも、恐らく私好みの顔だと想定して・・・。(笑)。

(2013.7.1)


 
 
 

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